読み手を惹きこむ文章の組み立て方
下手な文章でも書く材料の「並べ方」を工夫しだいで、見違えるように面白くなります。起承転結を考えた話の道筋作りや文章冒頭で読み手の心を掴むテクニック、企画書や作文、報告書など目的別の上手な文章の見せ方まで。読まずにはいられない文章テクニックを公開します。
- 文章を書き出す前に、話の流れを考える
結論に向かって、話の道筋が破綻しないように文章を組み立てれば、自然と文章は出来上がっていきます。しかし読み手を満足させたいなら、破綻しないだけの文章では物足りません。
- 書きたい内容を「起承転結」に振り分ける
文章の基本は「起承転結」です。「起承転結」がもっと分かりやすく表現されているのが4コマ漫画でしょう。国民的アニメ「サザエさん」はもともと4コマ漫画でした。その中から模範的な「起承転結」の一例を紹介します。
- 書き出しはインパクトある短文で
「書き出しさえ決まれば、小説は8割できたも同然」。意味は「文章は書き出しが最高に難しい」ということ。なぜ書き出しがそれほど難しいのかというと、書き出しがその文章全体の雰囲気をすべて決定してしまうからです。
- 時系列どおりに書かないで、読者の心を掴む
週刊誌に載っているような芸能界や政財界のスキャンダル、はたまた殺人事件のような”事件記事”は、読者の気持ちを掴むために話の組み立て方が工夫されています。それが「おいしいものから食わせろ」です。
- 文章に説得力を持たせるため、具体的に語る
たとえば、「彼は寂しがり屋だ」という話を聞いたら「どんな風に寂しがりやなのか」具体的に知りたくなります。その問いに対して「こないだもこんなことがあったよ」と具体的なエピソードを聞くことができれば納得できます。
- くすりと笑いがとれる文章の書き方
落語では、本題に入る前、短い前置きをして小さな笑いをとります。小さな笑いは文章でも可能です。コラムや短いエッセイには笑いだけとって終わるものも多くあります。そういった読み物の目的は、笑いを取ることだから構わないのでしょう。
- 企画書は箇条書きにして一枚の紙にまとめる
企画書等のプレゼンテーションで使用する資料を書くときは、項目を箇条書きにします。箇条書きにする項目は4つ。目的、理由、方法、結論です。この4つは、まとめて「目理法結(もくりほうけつ)」と呼ばれることもあります。
- 自己PR欄 書き方のコツ – ありのままの自分を正直に
新しい会社に入るときは、それがアルバイトであって履歴書が必要なケースがほとんどです。履歴書には自己PR欄が必ずあります。自分というテーマで簡単な文章を書くわけですが、どんな書き方のコツがあるのでしょうか?
- 企画書、報告書は結論から書く
会社を辞めると心に決めた人が、その思いを上司に報告するとき、まず結論から話します。「辞めさせていただきます」と決意を告げてから、その理由を述べます。事実は理由よりも優先して告げるべきことで、分かりやすく伝えようと思うと自然とそんな順序になります。
- 事実を伝えた後に、意見する(企画書、報告書の書き方のコツ)
企画書、報告書に自分の意見を盛り込むときは、事実をすべて伝えた後に述べます。「事実を告げる」→「事実の中の間違っている部分の指摘」→「間違っている部分に自分の意見を述べる」の順序で書くと説得力が出せます。
- 作文や小論文は「起承転結」を三段構成にする
小論文や作文では「起承転結」の「転」を取り除いて書くのが得策です。起承転結の「転」は文章前半とは違う、新しい展開を書く必要があります。文章の流れを変える書き方は、高度な文章テクニックが必要になります。
- 論文を書くコツ – 大規模なテーマは日常の話題から入る
論文で地球規模の環境問題やヒトの遺伝子配列について書く必要があるとします。こういった大規模なテーマを文章にする場合、いちばん難しいのは、いかに読み手に実感を伴なわせるかです。
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