くすりと笑いがとれる文章の書き方

くすりと笑いがとれる文章の書き方

落語では、本題に入る前、短い前置きがあります。今の世の中をぼやいたり、皮肉ったりして観客の小さな笑いを取るのです。

この小さな笑いは文章でも可能です。コラムや短いエッセイには笑いだけとって終わるものも多くあります。そういった読み物の目的は、笑いを取ることだから構わないのでしょう。

コラムやエッセイは、書き手の思いを文章にしたものです。上手に書くには、2つのものが必要になります。ひとつは当然、面白い文章を書くための文章力。そして、もうひとつがするどい観察力です。

コラムや短いエッセイは、思いをつづればいいのだから机の前に座って、あれこれ思案すれば書けると思われがちです。しかし読者の心を掴む文章を書き上げるには、足と目を使い、観察する必要があります。待ち行く人々や風景、ふと目にしたテレビなど、普通の人が何気なく見過ごすものに対してするどい観察眼を向けるのです。

そして読者の笑いを取れるポイントを見つけます。コラムやエッセイを読んだときに起こる笑いの多くは、共感から起こります。多くの人がなにげなく感じている、かつ、特に気にも留めていない部分を指摘します。

たとえば・・・
2時間サスペンスドラマの犯人は、ラスト30分にさしかかると、景色の美しい名所のような場所に立ち、自白を始める。

コラムやエッセイで笑いを取るには、とにかく観察することです。思わずニヤける小さな笑いは、”あるあるネタ”から生まれます。読者が共感できるネタを提供できれば、読んで楽しい文章にできます。

ビジネス資料などのお堅い文面に無理に使う必要はありませんが、文章を書くときは、笑えるポイントを作ることで読者に親しみを持ってもらえるでしょう。


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