上手な文章を書くための改善ポイント


上手な文章は、何度も修正されたうえに出来上がります。いくつかの改善ポイントを押さえると、読み手が満足する、無駄のない洗練された文章ができます。書き上げた文章を読み返すことで気付く、見落としがちな推敲ポイントを知り、納得できる上手な文章を完成させましょう。


     

  1. 重要な部分は具体的に書く

    文章全体を事細かに説明する必要はありません。しかし文章には「ここを伝えないと読み手に伝わらない部分」があり、そこは丁寧に説明しないと、理解されない文章になってしまいます。

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  3. 感情表現は、事実を描写する

    喜びや怒り、悲しみなどの感情を文章で表現するときは、単に「嬉しかった」「腹が立った」と書くだけでは物足りません。上手な文章を書きたいなら、あえて「喜び」「怒り」「悲しみ」といった言葉を使わずに、事実を描写するといいでしょう。

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  5. 主語「私」を文中に入れるべきか?

    書き手の思いや行為を文章にするとき、「私は~」と書き始めますが、「私」はなくても意味は伝わります。文中に「私」を入れるか入れないかの基準について考えてみたいと思います。

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  7. 紋切り型でなく、オリジナルの言い回しで表現する

    文章を読んでいると、紋切り型の言い回しに遭遇することがよくあります。たとえば「走馬灯のように・・・」「ぬけるような青い空」「白魚のような白い手」などです。こういった言い回しは、頻繁に使用すると、オリジナリティーのないつまらない文章になってしまいます。

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  9. 語尾に変化をつけ、一本調子を避ける

    同じ語尾が繰り返される文章は、一本調子なつまらない印象を受けます。上手な文章は、語尾に変化がみられ、すいすい読むことができます。たとえば、交差点で人間ウォッチングをして、目に入ったものをひとつひとつ描写してみます。

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  11. 「言うまでもない」「周知のとおり」は使わない

    「言うまでもない」「周知のとおり」という言葉を使うと、なんとなくかっこよく感じるかもしれません。ただそれは、書き手の自己満足で、なるべく使わないほうがいいでしょう。

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  13. 「~へ行く」と「~に行く」。助詞の微妙な違いを知る

    助詞の使い分けかたについてです。「~へ行く」と「~に行く」は、同じ意味のような気がしますが、微妙に違います。基本的には、「~に」は目標を示し、「~へ」はたんなる方向を示す助詞とされています。

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  15. 体言止めの使い方とメリット・デメリット

    新聞記事や雑誌のコラムには、よく体言止めが使われます。「体言」とは名詞や代名詞のことで、名詞や代名詞で「止める」から「体言止め」と呼ぶのですが、これを使うと、限られた文字数の中に文章をうまく収めることができます。

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  17. 断定形の語尾にして、説得力をつける

    説得力のある文章は、語尾が断定形になっています。あいまいな言い方よりも、読み手の心にぐっと伝わります。すべての語尾が断定形の文章が良いわけではありませんが、読み手に伝えたいことくらいは、断定形にしたほうが納得できます。

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  19. あえてカタカナ表記にすると印象を伝えやすい言葉集

    あえてカタカナ表記にすることで、印象が伝わりやすい言葉があります。よく目にする、あえてカタカナ表記の言葉を集めました。漢字とカタカナでは、伝わる印象がどう違うのか学んでいきましょう。

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  21. 語順入れ替えテクニックで、強調箇所を変える

    文章は出てくる言葉の順序によって、強調される箇所が変わってきます。文章の語順を入れ替えると、強調したい箇所を自在に変化させることが可能です。上手な文章を書く人は、語順を入れ替えて、強調したい所を上手に操るテクニックを身に付けています。

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  23. 倒置法による印象の変化と注意点

    倒置法とは、文章中の言葉を文法的に逆の語順にすることです。倒置法をすることで、逆さにした文章を強調させることができます。逆さにして文末にきた言葉に、読み手は強い印象を受けるので、使い方次第で、巧みな文章表現にすることが可能です。

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  25. ありがちな文章の結び(終わり方)の問題点

    文章は書き出しが大事です。そして、同じくらい結び(終わり方)も大切です。結びがありがちだとせっかく内容が良くても、読み手の心に残りにくくなります。ありがちなう文章の結びと、その問題点をいくつかあげておきます。

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  27. 改行でスイスイ読めるリズムを作る

    文字が改行なしで詰まった文章は、いかにも読みづらそうで、読む前から滅入ってしまいます。文章の改行を多くすると、スイスイ読めるリズムを感じ、読みやすく見えます。少なくて読みにくくなることがあっても、多すぎて読みにくくなることはありません。

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  29. 括弧「()」を不用意に書かない

    推敲すると、無駄な括弧「()」に気付くことがあります。上手な文章を書く人は、最初に書く時点で、本当に必要な箇所でしか括弧を使いません。不用意に括弧を使った文章の例をいくつか挙げます。