体言止めの使い方とメリット・デメリット

体言止めの使い方とメリット・デメリット

新聞記事や雑誌のコラムには、字数の制約があるため、よく体言止めが使われます。この体言止めの使い方・メリット・デメリットを考えてみたいと思います。

たとえば次の文章は、体言止めに書き換えられています。

経営を続けることを断念して、200年の歴史に幕を下ろした。

経営を続けることを断念、200年の歴史に幕を下ろした。

犯人は逃走をはかり、未だ行方が分かっていない。

犯人は逃走、未だ行方が分かっていない。

ギター片手に歌い続ける男性がいる。

ギター片手に歌い続ける男性

赤文字部分が、体言止めです。「体言」とは名詞や代名詞のことで、名詞や代名詞で「止める」から「体言止め」と呼ぶのですが、これを使うと、限られた文字数の中に文章をうまく収めることができます。

体言止めには、メリットとデメリットがあります。メリットとしては、歯切れのいい文章になるため、余韻・余情を生じさせる効果があります。デメリットは、工夫のない文章に感じられ、読み手は楽しめません。

「今日することリスト」のようなメモで箇条書きにすると、体言止めになることが多いと思いますが、

たとえばこんなの・・・
今日することリスト
1.お風呂の掃除
2.リビングの模様替え
3.美容院の予約

普通の文章では、動詞を省くことで書き手のニュアンスが伝わりにくくなります。文章に違ったリズム感を作ることは可能ですが、使い勝手としては、「字数を縮めて事実を伝える」ことが一番のメリットです。意図的に使う必要がないのであれば、できるだけ体言止めは使わないほうがいいでしょう。


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