語尾に変化をつけ、一本調子を避ける

語尾に変化をつけ、一本調子を避ける

同じ語尾が繰り返される文章は、一本調子なつまらない印象を受けます。上手な文章は、語尾に変化がみられ、すいすい読むことができます。

たとえば、交差点で人間ウォッチングをして、目に入ったものをひとつひとつ描写してみます。絵を描くような気持ちで文章を書いていくと、次のような文章ができました。

語尾が一本調子の、下手な文章の書き方
信号待ちのカップルは、腕組みをして仲良く微笑んでいる。横断歩道では、サラリーマンがケータイ片手に早歩きで駆け上がっている。若い女性は宣伝用のティッシューをひたすら配っている。そして、作業服の男性はそれを無視して通り過ぎている。この街には、今日も様々な思いを抱いた人々が日々を過ごしている

ひとつの風景を描写した文章なので、すべての語尾は「~ている」で終わっています。風景描写を文字にすると、すべてが現在進行形の語尾になるため、このような文章になってしまいがちです。しかし語尾が一本調子の文章は、下手な文章です。では、どうすればいいでしょうか?

語尾に変化をつけ、一本調子にならないよう書き直すと次のような文章になります。

語尾に変化をつけた、上手な文章
信号待ちのカップルは、腕組みをして仲良く微笑んでいる。なんとも微笑ましい。横断歩道では、ケータイ片手に早歩きで駆け上がっているサラリーマンの姿がある。宣伝用のティッシューをひたすら配っている若い女性に、それを無視して通り過ぎる作業服の男性。この街には、今日も様々な思いを抱いた人々が日々を過ごしている。

いかがでしょうか?ごらんのとおり、語尾に変化をつける工夫はたくさんあります。そして、語尾が違ってくると、下手な文章とは感じなくなったと思います。文章の語尾は、意識さえすれば、なんとでも変化させることが可能です。


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