語順入れ替えテクニックで、強調箇所を変える

語順入れ替えテクニックで、強調箇所を変える

文章は出てくる言葉の順序によって、強調される箇所が変わってきます。上手な文章を書く人は、語順を入れ替えて、強調したい所を上手に操るテクニックを身に付けています。

次の文章を読んでみてください。

健二が妻とパーティー会場で出会ったのは、梅雨の中休みがつづく六月中旬のことだった

日本語は、いちばん言いたいことが文末にきます。この文章では、出会いが「六月中旬だった」ことがいちばん強調されることになります。文章の語順を入れ替えると、強調したい箇所を自在に変化させることが可能です。

語順を入れ替えた文章を2つ紹介します。

語順入れ替えテクニック1
梅雨の中休みがつづく六月中旬、健二はパーティー会場で妻と出会った

語順入れ替えテクニック2
梅雨の中休みがつづく六月中旬、健二が妻に出会ったのはパーティー会場だった

1つ目の文章で強調されているのは、「妻と出会ったこと」自体。とくに時期や場所の強調はありません。2つ目の文章は、出会いそのものよりも、出会った場所が強調されています。

この文章の後に話が続くのであれば、強調された箇所は、後に続く文章の本筋を左右しかねません。語順自体にルールはありません。書き手自身が伝えたいことを認識し、意識的に語順入れ替えテクニックを使ってみてください。


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