作文や小論文は「起承転結」を三段構成にする

作文や小論文は「起承転結」を三段構成にする

小論文や就職試験の作文で求められる文章の書き方について考えてみましょう。結論からいうと、小論文や作文では「起承転結」の「転」を取り除いて書くのが得策です。

起承転結の「転」は文章前半とは違う、新しい展開を書く必要があります。文章の流れを変える書き方は、高度な文章テクニックが必要になります。採点してもらう必要のある小論文や作文では、ヘタに急展開を取り入れると「最初と言ってることがちぐはぐだぞ」とマイナス評価される恐れが出てきます。

「転」をはずすと文章は、シンプルな三段構成になります。言い換えれば「起承転結」から「序破急(じょはきゅう)」へ転換です。序(=前書き)・破(=本文)・急(=結論)の三部構成の文章にすれば、わざわざ前半部分をくつがえす必要も無く試験向きです。

小論文の書き出しで採点者の関心を惹く書き方をひとつ紹介します。誰でもこれまでの人生の中で、心理をついた格言のような言葉に出会ったことがあると思います。そんな言葉を文章の頭に持ってきて、それ以下の文章を、それを受ける形で書いていくと、引き締まった文章に見せることができます。ポイントとしては、格言と現代の出来事を上手に結びつけることです。

たとえば、イエス・キリストは「死にたる者に、その死にたる者を葬らせよ」という言葉を残しています。意味は「死者は風や土が消し去ってくれるのに任せるのがいい」ということです。この言葉に続けて、現代の出来事を語っていけば、それだけでセンスのいい文章に見せることができます。

先ほどの格言を冒頭におくとこんな文章が書けます
「死にたる者に、その死にたる者を葬らせよ」これはイエスキリストの言葉である。 近年墓地の値段の高騰の影響もあってか、さまざまな埋葬の仕方が注目されている。使者の骨を粉状にし、山や海にまく散骨もそのひとつだ。この埋葬法は、日本が古くから行ってきた死者への儀礼をくつがえす、ある意味で文化的な革命ともいえる。

格言以外にも、心に残るような言葉であればなんでもいいのです。はやりの歌詞や著名人の名言、故事、短歌など、いいと思ったものは多少のこじつけでもいいので使ってみるといいでしょう。逆に、頑張ってこじつけることで、迷いのない筋の通った文章になることもよくあります。


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