説得力をつけるため、受身の表現は避ける

説得力をつけるため、受身の表現は避ける

主語のない文章は、述語の主体が誰なのかはっきりしません。文章としては、不十分な印象を受けます。「~れる」「~られる」といった受身の表現は、主語のない文章になりやすく、説得力に欠けます。

次の文章を読んでみて下さい。

受身表現を多用した、読みにくい文章
商店街復興プロジェクトの切り札とされているのは、共通クーポン券の発行だと考えられます。これが早急に実現されるなら、観光地としての魅力もいっそう高まると思われます

この文章は、主語が明示されていません。「クーポン券発行を切り札」と考えてるのが誰なのかがわかりません。商店街で営む人々か、外から来た経営コンサルタントか、役所の人か、誰が主語であるかはっきりさせると文章は説得力を持ちます。

この文章の受身表現を書き直すと次のような文章になります。

受身表現を省いた、読みやすい文章
商店街復興プロジェクトの切り札は、共通クーポン券の発行だと考えます。これが早急に実現すると、観光地としての魅力もいっそう高まると思います。

主語は具体的に示されていませんが、「私」であることはすぐに分かります。誰の意見かが分かれば、文章も自然と説得力を帯びてきます。


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