数字データは意味を補足し、説得力をつける
文章に具体的な数字を入れると、説得力が増すといわれます。しかし数字データだけでは、ぴんとこない場合もあります。
たとえば「動物園から3匹の熊が脱走した」と書けば、文章に信憑性が増します。また「生涯のうちに1度はうつ病にかかる人の割合は20%」と書けば、多くの人は他人事ではないと思うでしょう。
では次の文章を読んでみてください。
具体的な数字を使った文章ですが・・・
わが国の総人口に占める65歳以上の高齢者は、昭和45年(1970年)の7.1%だった。それが平成6年(1994年)には14.1になった。
わが国の総人口に占める65歳以上の高齢者は、昭和45年(1970年)の7.1%だった。それが平成6年(1994年)には14.1になった。
この文章を見ると、高齢者の割合が多くなったことがわかります。高齢化問題はいろんなニュースで耳にするので、多くの人はこれだけでは驚かないでしょう。数字で具体的に示している割には、読み手に説得力を与えられません。
具体的な数字データを盛り込んだ文章も、意味が伝わらず空回りすることがよくあります。そんなときは、数字データに意味を補足すると、説得力をつけることができます。
たとえば日本の高齢化がどれだけ深刻なのかを伝えたいなら、他国との比較データを補足するといいでしょう。
数字データに意味を補足した文章
わが国の総人口に占める65歳以上の高齢者は、昭和45年(1970年)の7.1%だった。それが平成6年(1994年)には14.1になった。
諸外国と比較すると、アメリカは12.4%、中国は7.0%、韓国は7.6%になっており、わが国の高齢化が群を抜いていることがわかる。
わが国の総人口に占める65歳以上の高齢者は、昭和45年(1970年)の7.1%だった。それが平成6年(1994年)には14.1になった。
諸外国と比較すると、アメリカは12.4%、中国は7.0%、韓国は7.6%になっており、わが国の高齢化が群を抜いていることがわかる。
補足が加わったことで、文章に説得力を出すことができました。
また、日本の生活保護受給者の増加について書くときはも、わかりやすく補足の一言を添えると、読み手に伝わります。
補足を一言添えるとわかりやすい
日本の生活保護受給者の200万人になった。
↓
日本の生活保護受給者は59年ぶりに200万人を突破した。
日本の生活保護受給者の200万人になった。
↓
日本の生活保護受給者は59年ぶりに200万人を突破した。
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