修飾語と被修飾語は離さない

修飾語と被修飾語は離さない

修飾語は、被修飾語のすぐ前にもってくるのが文章の基本です。修飾語と被修飾語が離れすぎてしまうと、誤った解釈ができてしまい、読み手を混乱させることもあります。

たとえば次の文章です。

下手な文章の書き方例
ニュージーランドの豊かな牧草で育った牛肉

普通に読んでるとさらっと読み流してしまいそうですが、この文章の「ニュージーランドの」は、「牧草」にかかる言葉か「牛肉」にかかる言葉かはっきりしません。前者の場合は、「ニュージーランドの牧草で育った牛肉」になるが、後者の場合「豊かな牧草で育てられたニュージーランドの牛肉」という意味になります。

文章の書き方がうまい人は、次のように書くでしょう。

「ニュージーランド」を「牛肉」の修飾語にしたいなら、

うまい文章の書き方例
豊かな牧草で育てられたニュージーランドの牛肉

「ニュージーランド」を「牧草」の修飾語にしたいなら、

うまい文章の書き方例
ニュージーランドの豊かな牧草によって育てられた牛肉

こう書けば読み手に誤解を与ません。

とくに修飾語と被修飾語の位置を注意したいのは、修飾語が「副詞」の場合です。

できるだけ仲良くなりたいのなら、挨拶するほうがいい

この文章を素直に解釈すると、「より親密な仲になりたいなら、あいさつをするべき」だということになる。

しかし「できるだけ」の位置を変えると意味が少し変わってくる。

仲良くなりたいのなら、できるだけ挨拶するほうがいい

この文章では、「仲良くなりたいのなら、できるだけ機会をうかがって挨拶の回数を増やすのがいい」という意味になる。

形容詞や副詞といった修飾語は、修飾される言葉のすぐ前にもってこれば、読み手に不要な誤解を与える心配もなくなります。


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