接続詞「そして」「~が」を乱用しない
「そして」「~が」といった接続詞は、文章の道筋をはっきりさせるために使用します。しかし、接続詞の多すぎる文章は、道路標識が多すぎる道路と同じです。読み手(ドライバー)を余計に混乱させる危険があります。
次の文章を読んでください。
下手な文章の書き方例
ひろしは学校からまっすぐ家に帰ってきた。そして再び家を出て海岸通に向かった。海岸通は年に一度のお祭りで大変にぎわっていた。待ち合わせた友人たちも次々と集まった。そして全員が揃ったの確認し、祭りの人だかりを抜け出した。裏山の神社へ向かう途中で頑固親父のでんすけと目が合う。知らん顔で通り過ぎようとしたが、でんすけに呼び止められる。そして恒例の説教が始まったのだ。
ひろしは学校からまっすぐ家に帰ってきた。そして再び家を出て海岸通に向かった。海岸通は年に一度のお祭りで大変にぎわっていた。待ち合わせた友人たちも次々と集まった。そして全員が揃ったの確認し、祭りの人だかりを抜け出した。裏山の神社へ向かう途中で頑固親父のでんすけと目が合う。知らん顔で通り過ぎようとしたが、でんすけに呼び止められる。そして恒例の説教が始まったのだ。
この文章の中には、接続詞「そして」が三回も使われており、しつこく感じます。この文章の「そして」はじつは使用しなくても文章は成り立ちます。
うまい文章の書き方例
ひろしは学校からまっすぐ家に帰ってきた。再び家を出て海岸通に向かった。海岸通は年に一度のお祭りで大変にぎわっていた。待ち合わせた友人たちも次々と集まった。全員が揃ったの確認し、祭りの人だかりを抜け出した。裏山の神社へ向かう途中で頑固親父のでんすけと目が合う。知らん顔で通り過ぎようとしたが、でんすけに呼び止められる。恒例の説教が始まったのだ。
ひろしは学校からまっすぐ家に帰ってきた。再び家を出て海岸通に向かった。海岸通は年に一度のお祭りで大変にぎわっていた。待ち合わせた友人たちも次々と集まった。全員が揃ったの確認し、祭りの人だかりを抜け出した。裏山の神社へ向かう途中で頑固親父のでんすけと目が合う。知らん顔で通り過ぎようとしたが、でんすけに呼び止められる。恒例の説教が始まったのだ。
どうでしょうか?接続詞「そして」はなくても違和感は感じないと思います。むしろ文章がスムーズに流れ、テンポよくなっています。
「そして」のほかに注意したい接続詞として「~が」があります。二つの文章を結ぶときに利用する言葉ですが、乱用はよくありません。使う場所をきちんと意識しながらつかうとうまい文章になります。
うまい文章の書き方例
試合には負けたが、人気では負けてなかった
試合には負けたが、人気では負けてなかった
この文章の「~が」の使い方は問題ありません。「~が」を「しかし」の意味で使うのは正しい使い方です。
一方、次の文章は、接続詞「~が」はいりません。
下手な文章の書き方例
言いたいことは全部言えたが、気持ちはすっきりした
言いたいことは全部言えたが、気持ちはすっきりした
「言いたいことは全部言えたが~」とあると、そのあと逆接の言葉が続くように感じますが、この文章では「気持ちはすっきりした」とむしろ順接が続いています。この文章は、関係ある二つの文章を「~が」でつないでるだけで、ないほうがいいです。
「~が」を使わないと次のような文章になります。
うまい文章の書き方例
言いたいことは全部言え、気持ちはすっきりした
言いたいことは全部言え、気持ちはすっきりした
このように「~が」をとるか、もしくは、
うまい文章の書き方例
言いたいことは全部言えた。そして、気持ちはすっきりした
言いたいことは全部言えた。そして、気持ちはすっきりした
として、二つの文章にしたほうがすっきりして読みやすくなります。
カテゴリー:言いたいことが伝わる文章の基本ルール