違う次元の物事は並べて書かない
ビジネス文章も論文も、物事を並べて記述することがあります。このとき並べて記述する内容が違う次元のものだと、読み手はちぐはぐな文章に感じてしまいます。
例えば次の文章です。
下手な文章の書き方例
現代社会には、3つの問題点があります。それは自己資本比率の低下、急激なリストラ、仕事の受注です。
現代社会には、3つの問題点があります。それは自己資本比率の低下、急激なリストラ、仕事の受注です。
この文章の物事の並べ方では、読み手に問題点が伝わりにくいでしょう。物事を並べて記述する際の次元が統一できていないため、何が言いたいのか分からなく感じます。例えばこの文章で次元をそろえるなら、マイナスの文章で統一するといいでしょう。
うまい文章の書き方例
現代社会には、3つの問題点があります。自己資本比率の低下、急激なリストラによる社内不安の増大、仕事の受注の減少です。
現代社会には、3つの問題点があります。自己資本比率の低下、急激なリストラによる社内不安の増大、仕事の受注の減少です。
書き換えられた文章だと、いいたいことがよく伝わるはずです。
また、物事を並べて書く場合、「~たり」という言い回しが使われますが、この言い方も使い方に注意したほうがいいでしょう。
下手な文章の書き方例
次回の研修会の時間は、新入生を歓迎したり、課題論文の発表を行います。
次回の研修会の時間は、新入生を歓迎したり、課題論文の発表を行います。
この文章には、適切でない言葉の使い方がされている箇所があります。並べて記述された物事の一方は、「歓迎する」と動詞が使われ、もう一方の「発表」は名詞で終わっています。物事を並べて記述するときは、統一しないとおかしな文章になります。動詞か名詞どちらか一方に揃えると、文章はおかしくなくなります。
動詞で統一した、うまい文章の書き方例
次回の研修会の時間は、新入生を歓迎、および課題論文の発表を行います。
次回の研修会の時間は、新入生を歓迎、および課題論文の発表を行います。
また、「~たり」を使う場合は、並べて記述するすべての箇所に「~たり」をつけるのが書き方のルールです。
名詞で統一した、うまい文章の書き方例
次回の研修会の時間は、新入生を歓迎したり、課題論文の発表を行ったりします。
次回の研修会の時間は、新入生を歓迎したり、課題論文の発表を行ったりします。
カテゴリー:言いたいことが伝わる文章の基本ルール